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ダイキン協働研究所

安全安心、健康快適など人々の暮らしを豊かにする 未来の空気・環境づくりに挑戦しています。

研究者インタビューVol.4

執筆者:
ダイキン協働研究所 大西 正 特任教授
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ダイキン協働研究所

目次

  1. 1.先生のご専門について教えてください
  2. 2.どのような研究をされていますか?
  3. 3.この道に進むことになったきっかけを教えてください
  4. 4.共同研究講座・協働研究所の利点
  5. 5.企業が大学内で研究することの意義
  6. 6.この研究で難しいことは?また、研究が進まない時にはどうやって乗り越えますか?
  7. 7.人々に伝えたいこと、メッセージ

先生のご専門について教えてください

空気調和による快適空間を提供する技術の一つであるヒートポンプ技術、その要素としての圧縮機、熱交換器、送風機などの性能を向上させるための伝熱、空力、音・振動、材料加工等の基盤技術の研究やそれらをベースにした気流制御や空気清浄、フィルタレーション等の応用技術開発に取り組んできました。特に計算力学や熱流体制御がバックボーンです。

どのような研究をされていますか?

ダイキン協働研究所では、共同研究講座としてスタート以来、フッ素化学材料の機能性向上に関する研究や冷媒の特性分析に関する研究を進めてきました。協働研究所へ改編後は、これまでの機能性材料研究だけでなく、空調要素部品である圧縮機、熱交換器、ファンなどの機械デバイスに関する従来の延長線上にない高性能化の研究開発や複合材料の流動現象の詳細な数値シミュレーションによるメカニズム解明や予測技術の構築にも取り組んでいます。また工学系以外の研究室とも快適性に関わる脳科学の基礎研究から医療向けソリューションに繋がる空気環境の見える化の研究等も共同研究で進めています。

この道に進むことになったきっかけを教えてください

阪大の機械系流体研究室でターボ機械の実験や数値シミュレーションを学び、ダイキン工業入社後も空調機用ファンの高効率化、低騒音化に関する研究開発に従事し、共同研究を通して阪大から学位(工学博士)を拝受しました。その後は英国子会社での駐在を経て、数年前にオープンイノベーションの拠点として設立したテクノロジー・イノベーションセンター(TIC)にて技術開発を推進してきました。阪大と空調・化学の産学連携の取組みの更なる深化のため、23年1月より当研究所に赴任しました。

共同研究講座・協働研究所の利点

工学研究科だけでなく、他の研究科や接合科学研究所、レーザー科学研究所、産業科学研究所、超高圧電子顕微鏡センターなどの世界的な研究機関へ縦横無尽にアクセスして新たな技術・人財を探索し、共同研究に繋げることができることが大きなメリットと思います。

企業が大学内で研究することの意義

企業自前の研究開発だけでなく、学内にある様々な新たな価値に繋がる技術シーズやメカニズム解明に応用可能な分析・解析技術などを取り込んだ共同研究が出来ることが有用だと思います。また社内の技術者が先生方との共同研究を通して、専門スキルを高めた人材へと育成が図られることや社内では取組みにくい根本課題の解決や革新的な研究テーマへの挑戦を期待しています。

この研究で難しいことは?また、研究が進まない時にはどうやって乗り越えますか?

これまでの知見だけでは解決しない革新的な研究テーマの場合、当初立てた仮説通りにはなかなか進まないことが多く、如何に生みの苦しみに耐え、諦めず辛抱強く突破口を見つける不断の努力が肝要だと思います。そして日頃から自分自身で考え抜くこととともに色々な相談が出来る大学の先生方との関係を構築しておくことも大事です。

人々に伝えたいこと、メッセージ

ダイキン協働研究所では、より快適な住環境と地球環境を創造し続けていくために、そこに生活する人の視点で未来を見つめ、次世代技術への挑戦を加速させています。当所にご興味のある皆様には、フロンティア研究棟1号館にお越し下さり、安心、安全、快適を提供する未来の空気づくりに是非とも参画頂けると幸いです。

大西 正 特任教授(前列左から2番目)

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