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    仏人留学生、弓道で優勝 国際交流も

工学研究科の窓 こぼれ話 Vol. 11
仏人留学生、弓道で優勝 国際交流も

練習で矢を放つエリザさん(左)

◆仏人留学生、弓道や学習に励み、工学研究科での交流も
 大阪大学国際機構の交換留学プログラム「OUSSEP」(Osaka University Short-term Student Exchange Program」に則って2025年9月から本学に留学しているフランス人、ハイゼ-エリザさんは、弓道部に所属して対抗試合で優勝するなど活躍し、多くの阪大生とも交流してきました。8月末の帰国を前に、工学研究科・国際交流推進センターで開催されている「Global Coffee Hours」に初参加し「他国の留学生といろいろ語り合えて楽しかった」と、素敵な思い出をさらに一つ、つむいでいました。

◆日本アニメ「ツルネ」に魅せられ弓道2段 阪大で優勝も
 エリザさんは6年前の中学3年生の時に、日本アニメ「ツルネ」を見て、弓道に魅せられ、地元で弓道を始めました。「まるで恋に落ちたような気持ち」となり、練習熱心なところからめきめき上達し、フランスで2段を取得するまでになっていました。日本留学をするにあたり、他の大学も検討しましたが、弓道の型が自分にぴったり合っている大阪大学を選び、昨年9月に来阪しました。弓道部は、「未経験者が短期間で習得するのは難しい」ことから、留学生を実質受け入れて来ませんでしたが、フランス弓道連盟からの推薦状も持参したエリザさんの実力を認めました。

 フランスでは練習場所の事情から週1~2回しか練習できませんでしたが、弓道部はほぼ毎日、その場を提供してもらえるので、「稽古の虫」のエリザさんは週4~5回、練習に励んで、ますます力をつけました。今年5月に開催された「第80回大阪大学・名古屋大学対抗競技大会」の弓道女子の部個人で優勝を果たしました。
 公私ともの指導にあたっている主将の近藤優多さん=工学部3年=は「とてもまじめで練習頻度も高く、他の部員のお手本にもなっています」と評し、同じく女子責任者の城尾愛子さん=外国語学部3年=は「試合で本人は『緊張する』と言っていますが、むしろ『平常心』を保っていて、それがいい結果に結びついているのでしょう」と語ります。
 エリザさんは「優勝もうれしかったけれど、やはり弓道を通じてたくさんの友達ができたことが自分にとっての財産。今となっては『弓道を始めてから、私はその周りで人生を築いてきた』と感じています」と振り返っています。

◆OUSSEPで学習 習字に「勉強」、折り紙も
 弓道以外の学業・活動にも積極的です。留学生対象の授業「国際交流科目『日本語』(JA400)」最後の講義で、義永美央子教授は、毛筆習字や折り紙で日本文化に触れる機会を作りました。そこでエリザさんが書いた文字は「勉強」。勤勉な性格からでもありますが、大好きな漢字が「強」。「弓」と「虫」で構成されているからで、まさに「弓道の虫」である自らを体現しています。
 折り紙では「一番、日本らしい」と、鶴と兜を折りました。

◆工学「Global Coffee Hours」で留学生とも交流
 国際交流推進センターで毎週金曜日の昼休みに開催されている「Global Coffee Hours」にも7月17日に初参加。欧州、アジア、日本人学生13人が集まり、個人個人で楽しく語り合いました。この企画を運営するのは工学研究科博士前期課程1年の等々力寛大さんで、自身の米国留学中のイベント参加に啓発し、それを反映させた企画をスタートさせました。「日本人学生が英語を学ぶ機会とし、留学生も含めて広く交流できるようにしています。特にテーマを設定するのではなく、自発的な議論を深めてほしい」と、活動趣旨を説明します。

 帰国を控えてエリザさんは、開口一番「めっちゃ、おもろかった」と大阪弁を披露してくれました。「たくさんの友人ができたことに一番感謝します。阪大や弓道部で多くのことを学べました。先輩・後輩という関係も身に着け、『すみません』という言葉などで礼儀も会得できました」と語ります。
 帰国後は母校エックスマルセイユ大学の修士で日本語、英語、経済、法学などを学ぶ予定で、将来はフランスの日本企業でオペレーションの仕事をすることが夢です。「阪大のことは生涯忘れません」と言ってくれています。

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●交換留学プログラム「OUSSEP」
 海外の 協定校 に在籍する学部2~3年次の学生を主な対象とした、1学期または1年間の留学プログラム。国際教育交流センター(CIEE)と緊密に連携しています。参加学生は英語で行われる講義を受講し、日本についての理解を深めることができます。加えて、日本での生活をより充実させるための日本語も学べます。
 1996年に第1期生22名が大阪に到着して以来発展し、現在では、1学期あたり約100名の留学生が参加し、指定校での単位認定可能な国際交流科目を主に履修します。
 エリザさんの指導にあたったCIEEの石倉佑季子教授は「とても積極的に学習していました。弓道部の中の人間関係や難しい技の習得などを通して、日本語も飛躍的に上達したのでしょう」と見守ります。
 またOUSSEPについて「科目で理科系が少ないので、こちらにも力を入れていきたいです。工学への学習希望も多いので、工学研究科の先生方にもより広く講義を担当していただければありがたいです」と語っています。
(社会連携室・嶋谷泰典)

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