工学研究科の窓 こぼれ話 Vol. 14
万博レガシー行事に阪大関係の出展も


◆万博レガシーイベントに多くの阪大関係研究が出展
2025年大阪・関西万博のレガシーイベント「Resona EXPO Re:Future」(りそな銀行主催、2025年日本国際博覧会協会、 関西経済連合会など共催)が8月21~23日、大阪南港 ATCホールで開催され、大阪大学関係のアンドロイド、人間洗濯機などを含め66ブースが出展され、3日間で約2万4000人が入場しました。
◆石黒教授のWEB講演で冒頭、澤理事長と対談も
万博で披露された新たな技術・生み出された感動を「もう一度、そして未来へつなぐために」との趣旨で開催され、連日10時の開場前から会場外に長い行列ができるほどで、「万博ロス」「万博レガシー」が感じられました。
阪大関係では、アンドロイドを研究する石黒浩・基礎工学研究科教授が22日、 「いのちの未来」と題してWEB講演を行い、 300人を超す人たちが聴き入りました。冒頭、サプライズ企画として、会場に来ていた中之島クロス理事長、 大阪警察病院総長の澤芳樹・阪大名誉教授がステージに登場し、 二人の対談から始まりました。

心筋シート開発などに携わる澤理事長は「石黒先生との関係は2007年から密に続いています。 私は人を治す、 石黒教授はロボットを作る、 という方向で協力し合ってきました」と振り返りました。 石黒先生は「医学とロボット工学は似ています。 どちらも人間を見つめ、研究を進化させ、そして『人間って何か』を追求している点で大きく共通します」と解説しました。
対談ののち講演に入り、 石黒教授は「私の『いのちの未来』パビリオンでは、 孫娘とおばあちゃんの物語が注目を集めました。 晩年のおばあちゃんが自然な死を迎えるのか、アンドロイドとしてより長く生きるのか、 との問いに大きな反響をいただきました。 私たちはこんにち、 さまざまな制約から解放されていて、『生きたいいのちを生きられる』という時代にあります」と語りかけました。
◆「石黒ブース」では、教授そっくりの「ジェミノイド」に人気
また、 石黒教授の研究ブースも設けられ、教授そっくりの「ジェミノイドHI-6」が“出演”。 石黒教授の本や記事から収集した150万字のデータが入力されていて、 石黒教授そのままの受け答えができます。 抽選で当たった来場者が「アンドロイドは永遠に生きられるのですか」「好きな食べ物は何ですか」などの質問をすると、 ジェミノイドは本人さながらに、 顔や手を動かしながら的確に応えました。その模様を大きな人垣が写真や動画に撮って、素晴らしい研究の成果を感じていました。

◆QIQBが量子ブース、ゲームなど通じて分かりやすく
阪大からはさらに、 量子情報・量子生命研究センター(QIQB)も出展。 根来誠教授は「量子コンピューターを体験してもらうことで、多くの皆さんの理解を深めてほしい」と話しました。 ゲームなどを通じて楽しく学べる環境を作り、 長い行列ができました。 昨年の万博で1週間のイベントを開催したところ、 企画展会場には6万人を超える人々が来場し、 阪大豊中キャンパスの純国産量子コンピュータ実機に約2万件のジョブが投げられたそうです。
QIQBの北川勝浩センター長は、 70年万博時に小学6年生で、 その感動から「将来は科学者になりたい」と志を立てたそうです。根来教授は「今日観覧した子どもたちが“将来の北川先生”を目指してくれたらうれしいです」と話していました。
このほか、阪大も研究にかかわった人間洗濯機▽iPS細胞由来の心筋シート▽話題を呼んだ空飛ぶクルマなど、さまざまなブースがにぎわっていました。(社会連携室・嶋谷泰典)



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